復活アサクサノリ

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08.02.05 Tue
ブログ踊り放題!

復活アサクサノリ

大田区の大森がその昔、海苔の有数な漁場で
あったなんて、全く知りませんでした。
昨年に出来たばかりの「大森ふるさとの浜辺
公園」は、まるでリゾートのような砂浜が広が
っていまして、今でこそ対岸には工業地帯の倉
庫群が見えますが、そこも昔は海だった所。
「ここから千葉が見えたんだから。」
そう教えてくれたのは、45年前にここで海苔
漁をやっていたという、田中宏さん。
そう、大森は東京湾でも有数の海苔の漁場でし
た。
今でも大森は海苔の卸し問屋が50以上もあっ
て日本でも有数の海苔の流通の中心地。
埋め立てや護岸工事でもう漁業権は放棄してし
まいましたが、ここに住む子供達に何とか大森
の海苔の歴史とアサクサノリを復活させたくて
ここで昔のように海苔の養殖を始めたのです。
アサクサノリは現在の主流のスサビノリと比べ
ると、病気に弱く色も赤っぽいので全国の海苔
養殖は殆どはスサビノリになったそうです。
ですから、僕なんかはアサクサノリは生まれて
このかた食べた事が無いのです。
「じいさんたちが『上手い上手い』っていうも
んだから悔しくてどうしても食べてみたくて作
ったんです!」
こう言うのは木更津の「きんのり丸」の金満智男
さん。(海苔漁を営んでいてキンマンノリオとい
う名前は凄い!)
金満さんは7年前にこのアサクサノリの養殖にチ
ャレンジして、4年前にようやく成功したとの事。
やっぱりアサクサノリって難しいんです。
「でも、今はスサビノリもずっと美味しくなるよ
うに育てているんで、昔のアサクサノリと遜色な
いですよ。」
こう言ったのは御年80歳の市川は行徳の福田さ
ん。
ひと言では語れないそれぞれの海苔に対する熱い
思いが、東京湾をめぐってそれぞれの漁場で聞け
て感無量でした。
そして今日、福田さんの所で頂いた撮りたての海
苔で佃煮を作りました。
、、、、、メッチャおいしいです!

昔の海に戻りましたか?
大森は海苔がとれる海なのです。
45年振りに漁師になった田中さんです。

流石に千葉は見えません。でも、地元の人達には
遠くに昔の東京湾が思い出として見えているの
でしょう!

この網に海苔がついているのです。

こんな素敵な事業をやった大田区役所の広瀬達志さん
と田中宏さん。

こちらが、木更津の金満さん。僕と同い年です。
金満さんは今年からアサクサノリをネットでも販売
するそうです。「きんのり丸」で検索して下さい。

行徳の福田丸。潜水艦といって海苔の網の下にこの
パイプが潜るそうです。これが海苔漁の最先端!

僕のお手製の海苔の佃煮。

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