美浜に吹く風

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07.06.25 Mon
ブログ踊り放題!

美浜に吹く風

市民参加の、市民が主役の柿落としの舞台がいよいよ
あと一週間を切った。
また、あの感動が蘇るのか、、、、、
あの感動とは、いまから3年前、福岡での国民文化祭
の感動である。
共演した、氷川きよし君をしばし舞台で絶句させ、観
覧された皇太子殿下も、時間が過ぎているのにかかわ
らず最後まで御覧になっておられた、あの伝説の「飛び
梅祭」である。
後日、永六輔さんが、文化祭のテーマ曲の作詞を担当
された、きたやまおさむさんから「かつて観たステージ
の中で、5本の指に入る凄い舞台でした」と聞いたとい
うお話をラジオでしたときは、さらに胸が熱くなった。
子供からお年寄りまで、年齢も経験も違う人間が、たっ
た一日の舞台の為に、ある期間集中して、何かを作り上
げていく。
僕は、その過程こそがドラマだと思っているが、これは
映画ではないので、あくまでも「感動請負人」としては
お客様に、その舞台だけで「感動」してもらわなければ
ならない使命がある。
そして先週、共演するあの「Dー51」が始めて稽古に
合流して、その市民キャストの熱演に感動してくれた!
今回D-51のお二人は「ALWAIS」「FOREVER FRIE
ND」の二曲を市民キャストと一緒に歌ってくれる。
市民が踊るのは「FOREVER~」の方。
ミディアムテンポの最高の曲だ。
別れの曲、卒業式の曲。
じゃあ、どうやって踊るか、、、、、
いや、どうやってこの曲を「感動」に結びつけるか、、、
ハッキリ言ってD-51が熱唱すれば感動する曲なのだ。
そこに、経験も年齢もばらばらな人達が踊りで加わる、、
僕とエリさんが選んだ方法はただひとつ!
メチャクチャに明るく、時に二人組で組んで遊ぶように
して踊り、時に一列に手を繋ぎ、全員で縄跳びをして遊
ぶ、そんな明るいステージング!
やりたくなかったのは、ただのカッコいいヒップホップ
そんな、MTVをつければいつでも観られる踊りは
「感動」に一番遠い。それならば、D-51が歌っている
だけの方がよっぽどいい!二人の歌の邪魔は、お客さん
の感動の邪魔は、決してしてはならない。
やることは、その二人の歌に、さらに踊りで「感動」を
ふくらませる事だけ。
はたして、その試みは上手くいっているのか、、、
僕とエリさんが劇場についたときには、もうD-51の
お二人は楽屋に通されていた。
で、「、、、FOREVER~の振り付けがちょっとイメー
ジと違う」と言っているらしいと言っていると。
楽屋には、テレビモニターがあって、舞台の様子がそ
こに映し出されているのだ。みんなが舞台で稽古をし
ているその模様をちらっとみて、
「こんなに、明るく踊る曲ではなくて、切ない曲なの
だ」と。
演出家の横内謙介さんが、
「、、、悲しいときに、悲しい事をすれば、はたしてそ
う伝わるかと言えば、そうじゃなくて、色々な表現方法
がありますから、、、」
と、フォローしてくれたが、僕は頭の中ではすでにこの
振り付け以外での、表現法を模索していた。
なにしろ時間がない。
「作者」が「違う」と言えばいくらこちらが、「伝わり
ます」といっても、ただただケンカしているだけで意味
が無いからだ。あくまでもここのシーンの主役はD-51
であり、その歌である。
そして、いよいよDー51のお二人が舞台客席に座り先
ほど楽屋のTVでかいま見た踊りの全貌を、生で観てもら
う事になった。
緊張の一瞬、、、
D-51の代わりに扉座の岩ちゃんとトシ君が
「D-52」として、代役を務めてくれた。
そして「FOREVER FRIEND」を踊った。
まず、僕が感動した。寒気がした。
明るく無邪気に踊る姿に、いとおしさを感じた。
これだ!これが求めていたものの全てだ!
もう、この振り付けの企画が通らなくてボツになっても
いいと思った。
そして、、、、、
D-51のふたりも、、、、、感動していた!
「、、、なんか凄い、良かったです!感動しました。
、、、とくに最後のところが、、、うまく言葉には
出来ないんだけど、、、言葉にする必要もないんだ
けど、、、良かったです。、、、、、
正直、最初モニターでちらっと見たときはイメージと
違うかなって思ったけど、、、全然そんな事なくて。
、、、まだ、これからもっともっと良くなると思い
ますので、本番楽しみにしています!」
、、、泣けた。
この「FOREVER FRIENDS」が、みんなにとって思い
出の曲になるように、このステージが忘れられないス
テージとなるように、まだまだ時間はあるので、気を
抜かずに、頑張って行こう!
この思いが、きっと観に来られたお客さんに伝わると
信じて!
美浜文化ホール
こけら落としは、7月1日の日曜日。

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