江戸木挽き職人

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08.07.22 Tue
ブログ踊り放題!

江戸木挽き職人

いやぁ~、やっぱり職人さんって凄いなあ。
ラジオの中継で新木場に行ってまいりました。
「新木場」って有楽町線の終点で、京葉線に乗り
変えたりでよく通るんですけど、なかなか下りて
町を歩く事がありませんでしたが、その名の通り
材木屋さんが軒を連ねていまして、海とういうか
入り江には丸太がプカプカと浮かんでいます。
その中の一件「鴨川商店」さんで、なんと直径が
1m50?はあろうかという巨大なケヤキの木を
昔ながらの大鋸(おが)で切る、つまり木挽きす
るというので、その様子を見に行きました。
所狭しと材木の並ぶ工場内に入ると、そこは時間
が止まっていましたね。
工場の一番奥は、丸太を海から引き上げる為に海
と繋がっているのですが、海にはプカプカとクラ
ゲが浮かび、大きなスズキがゆっくりと泳いでい
たり、遠くに高層ビルが見え、、何だろう。ここ
は東京か、、、まるで時間が止まっている。
さて、木挽き職人の名人、林以一さんとそのお弟
子さん東出朝陽さんがその時間が止まった工場の
なかで、大きなケヤキの丸太をゆっくりと切って
いるのでした。
ふたりとも、全く会話が無くただ黙々と鋸を引く。
大きな鋸が全くぶつからないその技は、正に名人
芸ですね。
「いや、二人とも会話しているんです。鋸を引く
のが彼らの会話なんです。そして、2人は木とも
会話をしている。この木がどうやって割れたいか
をじっと耳を澄まして聴いている。」
鴨川商店の会長さんが、無言で木挽きする二人を
こう説明してくれました。
、、、これが「あ、うん」の呼吸か!
林さんからか、東出さんからか、どちらかともな
く、手を休めると、鋸を引き出しヤスリで歯の目
立てをする。
そして、また無言で2人同時に切り出す。
待つ事数時間、開けられた木の表面は、見事なまで
に真っ平らで、さわると湿っていて、生きている木
そのものでした。
これがまた、いい木目が出ているんです。
木挽き職人さんが、どこをどう切るかによって、そ
の木の価値が決まってしまうので、腕が問われたの
です。
価値があるとういうのは、こういう仕事ですね。
見習う事が山ほどありました。
この木を岐阜から持ち込んだ、古民家再生をしてい
る大工の高橋さん、いい木を仕入れましたね!
そして、いい仕事を拝見させて頂きました。
こういう現場を子供たちに見せれば、きっと感動し
て木挽き職人になろうという子が出て来ますよ!

時間が止まっているような仕事場です。

ここが、名人が目立てをする場所です。
小さい座布団が年期を感じます。

この大きさです。凄い。
圧倒的です。

ケヤキに付着していたカマキリの卵が、突然かえりました!
これには名人も微笑んでいました。

さあ、いよいよ木目が現れます!

、、、凄い! これがノコギリで切った面ですか?
真っ平らです!

写真で伝わるでしょうか?
高橋さんもニコニコ顔でした。

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